過去最高の積立金を「還元」――厚労省・雇用保険法改正へ
2016年12月26日
保険料率0.2%引下げへ――厚生労働省は、雇用保険制度を見直して、平成29年度から実施する方針である。賃金日額全般の引上げ、特定受給資格者の給付日数の拡大、保険料率の引下げ、教育訓練給付の拡充などを進める方向で、雇用情勢改善による積立金増加に対応したものとなっている。マルチジョブホルダーの雇用保険適用では、新たに検討会を設けて技術的問題などを議論していくとした。
円滑な事業承継へ“ガイドライン“示す 中企庁
2016年12月26日
中小企業庁は、事業承継の実施手順や留意点を示した手引「事業承継ガイドライン」を策定した。中小企業経営者の高齢化が進み、多くの企業が今後5〜10年間に事業承継のタイミングに迎えることから、円滑な事業承継を後押しするのが狙い。実施手順として、経営状況・経営課題の把握、承継計画の策定、承継実施など5つのステップを提示した。承継前には商品力や人的資源を強化し、経営状況を改善するよう勧めている。
知財活用促進へ人材育成――静岡
2016年12月26日
静岡県と公益財団法人静岡県産業振興財団は、今年11月に「静岡県知的財産活用研究会」を設立し、大手企業などが保有する知的財産(開放特許)の活用を中小企業に促す取組みを強化している。企業の知財担当者の育成に向けた講習会を開始するほか、新事業創出をめざす企業と特許を保有する大企業とのマッチングから契約交渉、事業化、販路開拓までの支援を拡充する。今年度末までに同研究会会員として県内企業80社を集めたい考え。
経営側が過大な負担を懸念――同一労働同一賃金ガイドラインで
2016年12月19日
政府の働き方改革実現会議(議長・安倍晋三総理大臣)は、厚生労働省が近々にまとめる検討会報告の考え方に基づき、同一労働同一賃金ガイドラインを作成する見通しとなった。どのような賃金格差が不合理かを明確にすることによって紛争を防止するとともに、非正規社員の待遇改善に向けて誘導していく意向である。使用者側からは、合理性の立証責任を企業側のみに課すなど過大な負担とならない制度にすべきと訴えている。
組合員雇止め 70歳定年導入で紛争化 不利益取扱いを否定――都労委
2016年12月19日
70歳を越えて就労していた嘱託社員の加盟する労働組合が、嘱託社員を雇用する会社が「70歳定年制」を導入して組合員2人を雇止めしたのは不当労働行為に当たると訴えた紛争で、東京都労働委員会(房村精一会長)は、労働組合の申立てを棄却した。70歳定年制の導入は、組合員の排除を狙ったものではなく、労働契約更新をめぐる紛争を未然に防ぎ、会社を存続させるための対応策と判断。雇止めに関する訴訟を過去に起こした組合員とはすでに和解し、早期職場復帰への配慮を行っている点も考慮した。
技能実習企業の送検相次ぐ――福井、香川、鳥取の3労基署
2016年12月19日
外国人技能実習生を受け入れている縫製業者の送検が11月下旬に相次いだ。福井・大野労働基準監督署は、中国人技能実習生32人に36協定の限度を超えて1カ月当たり最大139時間の違法な時間外労働をさせたとして6法人1人を福井地検に書類送検した。香川・高松労働基準監督署は割増賃金未払いで3法人4人を、鳥取・倉吉労働基準監督署もタイムカード改ざんなどによる虚偽報告により1法人1人を司法処分した。
虚偽の求人条件提示企業に罰則を――厚労省・雇用仲介事業規制強化案
2016年12月12日
虚偽の求人条件を提示した企業に罰則適用――厚生労働省は、求人情報サイト、求人情報誌、新聞・雑誌の求人広告などに関する規制強化案を明らかにした。近年、求人票と実際の労働条件が異なり労使トラブルになるケースが増加している。事前に提示した賃金や労働時間に関する労働条件が事実と相違する場合、相違内容を明示しなければならないこととし、虚偽表示であれば罰則の対象とする。
健康経営・優良法人認定がスタート――経産省
2016年12月12日
経済産業省は、とくに優れた健康経営を実践している中小企業や大企業を顕彰する「健康経営優良法人」認定制度をスタートさせた。経営理念の設定・発信の取組みや従業員の健康課題の把握状況のほか、過重労働・生活習慣病の予防といった健康づくり対策などを審査する。中小企業に対しては、健康づくり担当者の設置などを必須事項としている。日本医師会や日本商工会議所などが参加する「日本健康会議」が審査し、来年2月をめどに認定する。
過重労働の抑制へ優良企業視察――全国労働局長
2016年12月12日
全国の都道府県労働局で、模範となる労働環境を整備したベストプラクティス企業を選定し、局長自らが視察した。11月の過重労働解消キャンペーンに併せて今年度、初めて全国的に実施に移した。優良企業を各労働局管内に広く紹介することが目的である。長時間労働削減をめざすワークショップ形式の研修を進めている小売業、業務効率化に取り組んでいる造船業などを視察している。
地方事務所150人で全数検査――技能実習法成立
2016年12月05日
技能実習適正化法が、参議院本会議で可決・成立した。新設する外国人技能実習機構は、全国約1900の監理団体、約3万5000の実習実施機関全数に対し、地方事務所の職員約150人で検査業務に当たる見通し。職員1人当たり検査件数は、年間約90件となる。技能実習計画認定の条件となっている日本人の賃金との同等性については、具体的な基準を示したうえで、個々のケースごとに判断する。
貸切バスの法違反早期是正へ通達改正――国交省
2016年12月05日
国土交通省は、貸切バス事業者に対する監査と行政処分の実効性を高めて重大な事故を未然に防止するため、監査基本方針と行政処分基準に関する通達を改正する。営業所での監査で法令違反を確認した場合に30日以内に再監査を行うなど、早期に是正させる仕組みを整える。過労運転や健康診断の未受診など、輸送の安全に関する違反に関する車両使用停止処分の量定も引き上げる。施行日は12月1日。
外国人の正社員化を支援――静岡県
2016年12月05日
静岡県は、外国人労働者の正社員化を促進する「外国人就業・定着システム構築事業」をスタートさせた。就労意欲の高い外国人と正社員採用に前向きな県内企業とをマッチングさせるほか、就業後には企業へアドバイザーを派遣して雇用環境の質的向上を図る考え。外国人雇用で先進的な取組みを行う企業事例の収集も進めており、今年度末を目途に事例集として取りまとめる予定である。
国交省と厚労省が建設業対策で連携強化――計110億円規模の人材確保事業
2016年11月28日
国土交通省と厚生労働省は平成29年度、建設業における人材の確保・育成と魅力ある職場づくりを後押しするため、連携・共同して予算要求し対策を推進する方針である。技能労働者の高齢化が急速に進行しているなか、建設業が持続的成長を果たしていくには、関係省庁が一体となって中長期的対策を打ち出す必要があるとしている。連携して予算要求しているのは、雇用管理制度の整備に向けたコンサルティング支援や社会保険加入促進事業および各種助成金の拡充など、合計14事業、予算規模110億円を上回る
トラック運送業・中継輸送で拘束時間減を――国交省/女性・若者定着へ手引
2016年11月28日
国土交通省は、トラック運送業の人材確保・定着を後押しするため、企業における取組みのポイントを示した手引「若年層・女性ドライバー就労育成・定着化に関するガイドライン」を作成した。定着に向けた取組みとして、多様な勤務体系の整備を盛り込んだ。たとえば、「中継輸送」などを活用して、拘束時間が長時間に及ばないよう工夫する必要があるとした。育成面では、研修制度の充実や資格取得支援制度の整備を提示している。
技能実習生向けに安全教本――日本自動車整備振興会連合会
2016年11月28日
各都道府県の自動車整備振興会の連合組織である一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(橋本一豊会長、傘下約9万事業場)は、外国人技能実習生教育のための安全衛生教本を作成した。タイヤを機材に取り付け回転させてバランス調整を行うなど18の作業の安全に関する注意点を、写真やイラストを交え解説している。国土交通省も同業界への技能実習生導入に力を入れており、受入れガイドブックをまとめている。
パートの厚年適用拡大へ助成金――厚労省が拡充へ
2016年11月21日
厚生労働省はこのほど、雇用保険法に基づく各種助成金を広範囲に見直した。パート労働者への厚生年金の適用拡大が始まったのを受け、キャリアアップ助成金を改善、週所定労働時間を延長した中小企業に対して、労働者1人当たり4万〜20万円を支給する。労働移動支援助成金では、教育訓練施設などに委託して再就職に向けたスキルの向上を行う事業主に上限30万円を支給していく。
中小の人手不足対策 業種、規模別に対策提示へ――中企庁
2016年11月21日
中小企業庁は、企業の人手不足が深刻化していることから、有識者で構成する「中小企業・小規模事業者の人手不足対応研究会」(座長・今野浩一郎学習院大学教授)を設置した。女性や高齢者、障害者などの多様な人材から選ばれる職場環境づくりのポイントと、人手不足を補うための生産性向上の進め方を検討する。人材の属性別や業種別のほか、創業時や安定成長期など企業の成長ステージ別に、企業における対策を提示する方針だ。
働き方改革へモデル企業――広島県
2016年11月21日
広島県は、県内企業の働き方改革を推進するため、今年度から庁内の関係部局を横断する専門チームを立ち上げ、取組みを本格化させている。今年4月に県内企業1社をモデル企業に選定し、時間外労働の削減などに向けたコンサルティングを実施した。10月には官民の連携強化をめざす協議会も発足させ、経営者の意識改革や支援制度の充実を図るとしている。県内企業約3000社を対象に実施した働き方改革に関する初の調査では、利用可能な支援制度が周知されていないなどの実態が浮き彫りとなった。
法令違反処分は求人不受理に――厚労省が職業紹介規制強化へ
2016年11月14日
厚生労働省は、有料職業紹介、労働者派遣など「雇用仲介事業」の質的向上や効率的運営に向けての規制見直し案をまとめた。求人・求職の適切なマッチングを図るため、労働関係法令違反で処分・公表などの対象となった求人企業からの求人受理を拒否できるようにするとともに、関連資料の提出を求人企業に義務付けるとした。職業紹介事業者間の業務提携に新たな規制を設けるほか、求人企業を職業安定法上の指導・助言の対象とすることなども打ち出している。
3カ月で1.6万人正社員雇用へ――東京労働局
2016年11月14日
東京労働局(渡延忠局長)は、今年10〜12月の3カ月間で1万6500人以上の正社員採用・転換の実現を図るキャンペーン「めざせ!今こそ正社員!プロジェクト」を展開している。非正規労働者の正社員就職を後押しし、雇用の質の改善につなげるのが狙い。介護・看護・保育、建設、運輸といった人材不足産業などの事業主や経営者団体に、正社員求人の新規申込みや契約社員求人からの転換を集中的に働きかけている。「魅力ある職場づくり」に向けた制度設計に関する助言・援助も積極的に展開する。
定年後の賃金引下げ容認――東京高裁
2016年11月14日
定年後の再雇用で、職務内容などが同じにもかかわらず賃金が低下するのは違法として長澤運輸梶i神奈川県横浜市)の労働者3人が同社を訴えた裁判の控訴審で、東京高裁(杉原則彦裁判長)は、賃金引下げを認める逆転判決を下した。再雇用者の賃金引下げは、広く行われ社会的にも容認されているとする。1審(東京地裁)では、労働契約法第20条(期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)違反として賃金の差額分の支払いを命じていた。
勤続1年で0.3カ月分アップ――解雇紛争解決金・厚労省検討会
2016年11月07日
厚生労働省内で、解雇無効時における金銭救済制度の検討が進んでいる。労働審判制度や民事訴訟上の和解において、解雇に関するほぼ全ての労働紛争が金銭で和解に至り、その金額は正社員の勤続年数が1年増すごとに0・3ずつ月収倍率が増加する傾向にある実態などが分かってきた。近年の裁判では、解雇を不法行為として、将来の就労見込みを含めた損害賠償額を認めるケースもあり、解決金水準にも影響しそうだ。
多店舗展開企業の安全衛生活動を支援――中災防
2016年11月07日
中央労働災害防止協会は、災害が増加傾向にある第3次産業などを対象とした「企業・業界団体等安全衛生総合支援事業」を開始した。小売業、飲食店などの多店舗展開企業や業界団体で組織的な安全衛生活動が実施されるよう、ノウハウの提供や人材育成の支援を行う。現在、対象企業の本社と事業場を訪問して各社の現状を把握しているところで、今後は各社の改善計画を作成。計画に基づき、本社・事業場それぞれに対し、作業マニュアル作成のアドバイスや安全衛生の教育研修などを実施する。
後継者対策・官民ファンドで支援――北海道
2016年11月07日
北海道は、今年4月1日に施行した「北海道小規模企業振興条例」に基づき、後継者不足で事業承継に悩む企業への支援を積極化させている。今年12月から道内3圏域で市町村や金融機関が連携して相談などに応じる支援ネットワークを立ち上げるほか、相談から解決まで継続した支援を行う「コーディネーター」の育成に取り組む。来年2月には、円滑な株式譲渡をサポートする官民ファンドの設立も予定し、道内企業の8割を占める小規模企業をバックアップする。
職場の原則禁煙を義務化、助成も――厚労省が方針
2016年10月31日
厚生労働省は、受動喫煙防止対策の強化を図るとともに、事業所による対策を支援するため新たな助成金制度をスタートさせる意向である。多数者が利用する建物内を全面禁煙とするが、事業所や飲食店、娯楽施設などに限っては、煙の流出を防止した喫煙室の設置を認める考え。違反者には罰則も適用する。助成金は、喫煙室と屋外喫煙所の設置に対して支給する。1平方b当たり35万〜50万円の間で上限額を設定する見通し。
職場の嫌がらせ対策強化を――東京都審議会提言
2016年10月31日
東京都男女平等参画審議会は、東京都女性活躍推進計画の策定に向けた「基本的考え方」に関する「中間のまとめ」を取りまとめた。マタニティハラスメントなどが社会問題化していることから、同計画に盛り込むべき事項の一つに職場におけるハラスメント対策を挙げた。都による相談態勢の充実や使用者への働きかけの強化を求めている。働き方の見直しも重要課題として、企業の取組みを後押しするための奨励金支給も提案した。都は、今後示される最終答申を踏まえ、同計画を立案する。
海外航空会社に救済命令――大阪府労委
2016年10月31日
大阪府労働委員会(播磨政明会長)は、大阪コールセンター廃止に伴い、勤務していた組合員3人に自宅待機を命じ、その後解雇したエミレーツ航空会社(アラブ首長国連邦)を、不当労働行為と認定した。解雇の回避努力を尽くしていないなど整理解雇の要件を満たしていないことから、組合員であることを理由とした不利益取扱いと判断し、解雇取消しとバックペイの支払いを命じている。
産業保健チームで対処を――厚労省・産業医制度見直しへ
2016年10月24日
厚生労働省は、「産業医制度の在り方に関する検討会報告書」(案)をまとめた。過重労働、メンタルヘルス、疾病治療と職業生活との両立など、労働者の健康確保対策の多様化に対応し、産業医をはじめ歯科医師、看護職、衛生管理者、心理職などが産業保健チームとし、連携して取り組む必要性を訴えている。医師による面接指導を充実させる方策としては、対象労働者の業務に関する情報提供を事業者の義務とすべきと提言した。
製造請負・高齢者活用へ指針策定――技能協
2016年10月24日
高齢者活用に向けた取引先企業の理解獲得が課題――一般社団法人日本生産技能労務協会(清水竜一会長)は、「製造請負・派遣業における高齢者雇用推進ガイドライン」を策定した。請負・派遣事業者に対し、受入れに不安を抱えがちな取引先へ高齢者活用のメリットを伝え、理解を促進するよう求めている。中高年従業員を対象とした節目研修や階層別研修などのキャリア形成支援策を充実させることも重要とした。
惣菜製造業・技能実習適正化へ団体発足――中食産業協会
2016年10月24日
公益社団法人日本べんとう振興協会の中核企業3社は、今年2月に一般財団法人中食産業協会(二俣正光代表理事)を発足させ、惣菜加工に携わる外国人実習生が確かな技術を身に付けることができる環境づくりを進めている。厚生労働省の出身者などを「シニアアドバイザー」として会員企業に派遣し、実習環境改善に向けたコンサルティングを行うほか、実習生への日本語指導にも力を入れる。将来的には帰国後の実習生と海外進出企業をマッチングする事業にも取り組みたい考え。
介護休業から復帰で新助成金――厚労省が補正予算成立後に
2016年10月17日
厚生労働省はこのほど、「介護離職防止支援助成金」を新設した。介護支援プランを作成・導入し、円滑に介護休業取得に結びつけて職場復帰を図った中小企業に、対象労働者1人当たり60万円を助成する。介護のための時差出勤制度などで一定期間の利用者が生じた場合にも同じく30万円助成する。アベノミクスの重要政策の一つとなっている「介護離職ゼロ」の実現をめざす。
日本語での団交開催固執ダメ――都労委
2016年10月17日
東京都労働委員会(房村精一会長)は、外国人労働者が加入する労働組合との団体交渉が日本語で行われないことを理由に途中で交渉を打ち切った国立大学法人東京学芸大学に対し、不当労働行為を認定した。同法人が日本語での開催に固執し、団交時の使用言語に関する労使の合意形成に向けた努力を怠ったとして、正当な理由のない団交拒否と判断した。団交時のルールに関する団交が申し込まれたときには、誠実に応じるよう命じている。
大手飲食の本部部長と店長4人を送検――大阪労働局
2016年10月17日
大阪労働局(苧谷秀信局長)は、違法な長時間労働を行わせたとして、飲食業大手のサトレストランシステムズ梶i大阪府大阪市)および同社部長と4人の店長を労働基準法第32条(労働時間)違反などの疑いで大阪地検に書類送検した。大阪府内の店舗で、36協定の限度時間を超えて1カ月当たり最長111時間の時間外労働をさせていた。全国の同社店舗で労基法違反がめだったことから、過重労働撲滅特別対策班(かとく)が捜査を進めていた。
正社員転換などで実践教育プログラム――厚労省・10本程度を新規開発
2016年10月10日
厚生労働省は、平成29年度において正規雇用転換をめざす若者や育児から職場復帰を望む女性、高度IT人材の育成などに必要な実践的教育訓練プログラムの新規開発に着手する方針である。1プロジェクト当たり2000万円を上限に、計10本の開発を予定している。わが国の持続的経済成長にとって、労働者一人ひとりのキャリア形成、労働生産性の向上が不可欠とみて、人材開発を強化する。
建設業・社保未加入者の入場拒否へ――日建連が要綱を改定
2016年10月10日
一般社団法人日本建設業連合会(中村満義会長)は、社会保険未加入対策をさらに強化するため、「社会保険加入促進要綱」と実施要領を改正した。来年4月から、特段の理由がなく社会保険に適正な加入をしていない労働者の現場入場を認めないことを新たに明記した。会員である元請企業から下請企業への周知方法も定めている。企業単位の加入徹底に加え、労働者単位の加入を会員企業が足並みを揃えて推進していく。
業務委託で労働者性認める――宇都宮地裁
2016年10月10日
戸田建設鰍ニ施工図面作成の業務委託契約をしていた男性が過労死したため、遺族が労働者性や安全配慮義務を認めるべきとして同社を訴えた裁判で、宇都宮地方裁判所(吉田尚弘裁判長)は、原告の主張を受け入れ、約5140万円の損害賠償を命じた。名刺や作業着を支給され外部からの「出向者」として扱われていたり、現場に常駐を求められていたことなどから、労働者性を有していたとしている。
36協定「特別条項」規制を見直し――厚労省・年度内に実行計画作成
2016年09月26日
厚生労働省は、このほどスタートさせた「仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会」で、時間外・休日労働協定(36協定)における「特別条項」の規制のあり方を中心とする見直しに着手した。時間外労働は、大臣告示により限度時間が設定されているが、「特別条項」を結べば、その限度時間を超えて例外的に上限なく働かせることができる。
IT業界の長時間労働・発注者側巻き込み対策検討――(一社)情報サービス産業協会
2016年09月26日
一般社団法人情報サービス産業協会(横塚裕志会長)は、IT(情報技術)業界の長時間労働抑制をめざし、関連業界団体のほか、経団連など発注側事業者団体、学識経験者などによる検討委員会を設置する。厳しい納期やあいまいな仕様設定といった発注者側の事情も長時間労働を助長しているとみて、受発注者双方に対する実態調査を実施。現状を把握・分析するとともに課題解決のための対策を議論する。IT業界団体が発注側とともに労働時間対策を検討するのは初めて。
受注者が労働環境を報告――愛知県・公契約条例
2016年09月26日
愛知県は、今年10月1日に施行する公契約条例第9条(労働環境の整備が図られていることを確認するための措置)に基づき、公契約の受注者に労働関係法令の遵守状況などを報告させる制度を開始する。同制度の対象となるのは、10月1日以降に入札公告する予定価格6億円以上の工事請負契約と同1000万円以上の業務委託契約で、受注者だけでなく、全ての下請業者や再委託事業者にも報告書の提出を求める。都道府県が定める公契約条例で報告制度を実施するのは全国で初めて。
全国に非正規待遇改善センター――厚労省・29年度
2016年09月19日
厚生労働省は平成29年度、全都道府県に「非正規雇用労働者待遇改善支援センター」(仮称)を新設する方針である。地域の商工会議所や社会保険労務士会などに事業委託し、中小企業からの要請に応じて同一労働同一賃金の実現や非正規雇用労働者の労働条件向上をバックアップする。コンサルタントが直接企業を訪問し、実態の把握から改善策の提案、改善後の検証作業まで、ワンストップで支援する構えである。制度の周知に向けたシンポジウムなども開催する予定としている。
建設現場のメンタルヘルス対策を強化へ――建災防
2016年09月19日
建設業災害防止協会(錢高一善会長)は、建設業におけるメンタルヘルス対策を強化する。現場で毎日実施する「建災防方針健康KY(危険予知)」と朝礼時に実施する「無記名ストレスチェック」の詳細を解説したテキストと普及啓発用のリーフレットをこのほど作成、11月に事業者向け研修会を開催する。無記名ストレスチェックの結果などを職場環境改善につなげるためのマニュアルの作成にも乗り出す。
派遣法違反で告発――兵庫労働局
2016年09月19日
兵庫労働局(小林健局長)は、厚生労働大臣の許可を受けずに、労働者派遣法が禁止する建設業への労働者派遣を行っていたとして、配管工事業を営む個人事業主A(兵庫県明石市)を労働者派遣法第4条(禁止業務派遣)および第5条(無許可派遣)違反の疑いで兵庫県洲本警察署に告発した。派遣された労働者が工事現場で屋根から墜落し意識不明の重体となる労働災害が発生したことから、違法派遣が明らかになっている。同労働局は、労災発生を重くみて、告発に踏み切った。警察署はAを派遣法違反容疑で神戸地検へ書類送検している。
勤務間インターバル導入促進――厚労省・第二次補正予算案
2016年09月12日
厚生労働省は、平成28年度第2次補正予算で、業務間インターバルの導入促進や65歳を超える高年齢者の雇用拡大など、各種雇用環境整備に力を入れる方針である。今秋に大幅引上げとなる地域別最低賃金への対応としては、中小企業の経営力・生産力向上支援のための予算29億円を計上した。非正規労働者の処遇改善策をめざしたキャリアアップ助成金の拡充も予定している。
貸切バスの監査態勢強化――国交省・平成29年度方針
2016年09月12日
国土交通省は来年度、貸切バスなどの安全な運行を確保するため、自動車運送事業者に対する監査態勢を強化する。平成29年度予算概算要求において、監査の実効性向上と態勢強化に関する対策費として約1億円を計上した。地方運輸局などの監査で違反を発見した場合に30日以内の早期是正を指示し、期限内に改善状況を確認する仕組みを新たに整える。監査業務でのICT(情報通信技術)の活用も進め、行政処分までにかかる期間の短縮化を図る。
シニア活躍へ千社訪問――埼玉県
2016年09月12日
埼玉県は、今後同県の後期高齢者の増加率が全国トップになると見込まれているため、新たに「シニア活躍推進課」を設け、高齢者の就労機会の拡大などを積極化させている。県内企業の高齢者活躍に関する取組みを紹介するハンドブックを作成して1000社訪問をめざすほか、高齢者雇用に積極的な企業に対する認定制度を創設した。官民の連携強化に向けた協議会も発足させ、高齢者が働きやすい環境整備を進めている。
労政審の機能や構成を見直しへ――厚労省・有識者懇がスタート
2016年09月05日
厚生労働省は、労働政策審議会の機能や構成メンバーなどを見直すため、13人の専門家からなる有識者会議をスタートさせた。グローバル競争の激化、IT化の進展、少子高齢化などに即した就業構造の改革と働き方の多様化を機動的に推進するため、労働政策に関する企画・立案のあり方を改めるとしている。様ざまな立場からの声を吸収し、政策に反映するプロセスの再形成を図る意向である。
“多様性”経営推進へ検討会――経産省
2016年09月05日
経済産業省は、企業の競争力向上につながるダイバーシティ経営(多様性を生かした経営)を推進するため、企業が取り組む際の課題や国による支援策を検討するための有識者会議を設置した。従来の企業の対応は女性の両立支援が中心で、経営面のメリットを実感できていないケースも多いことから、経営課題に対応した様ざまな人材活用のあり方を議論する。先進企業などを調査して経営面や人材活用の課題を抽出し、支援策の方向性などを盛り込んだ報告書を今年度中に取りまとめる方針だ。
トラック運送業を相次ぎ送検――厚労省
2016年09月05日
トラック運転者に違法な長時間労働をさせる事業場が後を絶たない。今年8月中旬には埼玉、茨城、愛知の労働基準監督署が、労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで運送業者を相次いで書類送検した。いずれも36協定の限度時間を超える違法な時間外労働を行わせていた。埼玉のケースでは、死傷者を伴う衝突事故につながり、運行管理者が警察に逮捕されている。長時間労働の抑制が急務となるなか、全日本トラック協会は、今年度からスタートした労働環境改善に向けたパイロット事業に期待を寄せる。
賃金不払い1月でもあれば対象に――厚労省・特定受給資格者の範囲拡大へ
2016年08月29日
厚生労働省は、今年の通常国会で成立した改正雇用保険法に伴う省令改正案をまとめた。特定受給資格者の範囲を拡大し、賃金の3分の1を超える不支給額が1月でもあったり、育児・介護休業法に違反して事業主が休業申出拒否や不利益取扱いなどを行ったことを理由として離職した場合も対象とする方向である。有期雇用労働者に対する育児・介護休業給付の支給要件も緩和する。
関連同族企業へ団交命令 労組法上の使用者と判断――兵庫労委
2016年08月29日
兵庫県労働委員会(滝澤功治会長)は、所属していた運送会社の解散に伴って解雇された組合員が、運送会社の創業者一族が経営する鉄資源加工処理業の活ノ藤興業(兵庫県姫路市)に原職復帰に関する団体交渉を拒否された紛争で、同社の不当労働行為を認定した。伊藤興業を労働組合法上の使用者と判断し、団交応諾を命令した。両社間に資本関係はなかったものの運送会社の株式を伊藤興業の創業者とその親族が独占し、伊藤興業からの出向者が業務の指揮命令を行っていたことなどから、両社が同族経営の下で一体性を持つ経営体を構成していたと指摘している。
許可なく宿日直させる――千葉・埼玉の県立病院
2016年08月29日
千葉県と埼玉県の複数の県立病院で、労働基準法第41条(労働時間等に関する規定の適用除外)に基づく労働基準監督署の許可を受けないまま、医師や看護師に宿日直勤務をさせていたことが明らかになった。千葉県がんセンターなどは許可を得るため、管轄労基署へ複数回にわたり申請したが、宿日直勤務と通常業務の区別が不明確なことから認められなかった。両県は勤務態勢の改善に向け労基署と協議を行うとしている。
特定派遣からの移行に限定――厚労省・資産要件を見直し
2016年08月15日
厚生労働省は、労働者派遣事業の許可基準を今年9月30日に一部改正する予定である。改正労働者派遣法では、全ての派遣事業が新たな許可基準に基づく許可制となったが、小規模派遣事業主については資産要件に関する暫定的な配慮措置を講じていた。同配慮措置の対象を、改正派遣法施行日前から特定労働者派遣事業を行っていた事業主に絞って適用する方針である。
建設業の社保加入へガイドライン改定――国交省
2016年08月15日
建設業事業者における平成29年度の社会保険加入率100%達成を目標に掲げる国土交通省は、目標年次まで残り1年を切ったことから未加入対策を強化した。このほど「社会保険加入に関する下請指導ガイドライン」を改正し、法定福利費を内訳明示した見積書の提出を元請・一次下請間と同様に一次・二次下請間でも徹底することとした。加入に向けた相談体制の充実を図るため、全国社会保険労務士会連合会との連携も強化する。各社労士会に無料相談窓口を順次設置するほか、個別相談会を開催する。
金融機関と連携し働き方改革――大阪労働局
2016年08月15日
大阪労働局(苧谷秀信局長)は、大阪信用金庫(樋野征治理事長)との間で「働き方改革にかかる包括連携協定」を締結した。連携強化を図ることで、ワーク・ライフ・バランス(WLB)の実現や非正規社員の正社員転換などをめざす。まずは同信金の融資担当者を通じて国の助成金の活用を促進していく考え。10月に開催する働き方改革推進会議にも参画を求める。労働局と金融機関が協定を締結するのは全国で初めて。
接客、運転手も19万円超に――平成29年高卒求人初任給・本紙調査
2016年08月08日
来春卒業する高校生を対象にした求人初任給の水準を本紙が調べたところ、技術・技能系全体18万2017円、販売・営業系は18万5486円などとなり、前年比は順に991円増、4816円増となった。人手を補いたい技術・技能系の建設業や接客係、ドライバーも19万円を超え、とりわけドライバーは前年比約1万3000円も増加。「新免許」創設を背にした企業の若手ドライバー争奪戦が背景にあろう。(6〜7面に求人初任給一覧)
人材紹介業界団体が高齢者雇用推進策を検討
2016年08月08日
一般社団法人日本人材紹介事業協会(渡部昭彦会長)は、人材紹介業界における高齢者活用が大きな課題になっているとして、「高齢者雇用推進委員会」(座長・今野浩一郎学習院大教授)を設置した。紹介事業者に実態調査を行って高齢者活用の現状を把握した後、活用のポイントや好事例などを示したガイドラインを作成する方針だ。「業界内で高齢者雇用のノウハウが増えれば、高齢者の職業紹介事案においても効果的なマッチングができるようになる」(同協会事務局)とみている。
無事故手当不支給は違法――大阪高裁
2016年08月08日
正社員と契約社員で業務内容が同じにもかかわらず支給される手当が異なるのは違法として物流会社の潟nマキョウレックス(静岡県浜松市、大須賀秀徳代表取締役社長)の契約社員の運転者が同社を訴えた控訴審で、大阪高裁(池田光宏裁判長)は、無事故手当など4つの手当不支給が労働契約法第20条に違反すると判断した。不法行為による損害賠償として、77万円の支払いを命じている。
個人型確定拠出年金の普及拡大へ――厚労省・協議会設立し
2016年08月01日
厚生労働省は、今年の通常国会で成立した改正拠出年金法に基づき、個人型確定拠出年金(個人型DC)の普及拡大をスタートさせた。DC普及・推進協議会を設立して各種活動を展開し、平成29年1月の施行日に備える。今回の法改正で、国民年金の第3号被保険者や企業年金加入者なども個人型DCに加入できるようになったもので、これによって働き方の多様化と高齢化に対処する方針である。
健康経営・アドバイザーの無料派遣を――東商が東京都・国へ要望
2016年08月01日
東京商工会議所(三村明夫会頭)は、健康経営の推進に向けた要望をまとめ、東京都と政府関係先に提出した。東京都に対しては、中小企業で健康づくりのノウハウが不足しているとして、企業に助言する健康経営アドバイザーの無料派遣制度の整備を求めた。企業が健康管理関連の法令を遵守できるよう、就業規則見直しなどについての支援も必要とした。国に対しては、優良企業に対する魅力的なインセンティブの導入を訴えている。
3年にわたり二重派遣――愛知労働局
2016年08月01日
愛知労働局(小暮康二局長)は、二重派遣を行っていた派遣元事業主潟Zイユ―(愛知県豊橋市)に対して、労働者派遣法に基づく1カ月の事業停止および事業改善を命令した。同社は派遣事業を営む泣Zクター(愛知県豊橋市)から受け入れた荷役作業員を請負と称する契約で運輸業者に供給、その期間は平成24年8月〜27年7月の3年間に及ぶ。同社が労働者供給事業を行うことを知りながら労働者を派遣したとして、セクターに対しても2週間の事業停止と事業改善を命じている。
三次産業や未熟練者へ労災防止マニュアル――厚労省が次々作成
2016年07月25日
厚生労働省は、労働災害が減らない第三次産業や製造業の未熟練労働者に対する労働安全衛生対策マニュアルを次々と作成し、業界団体へ周知を図っている。作成したのは、社会福祉施設、飲食店、陸上貨物運送事業および製造業における未熟練労働者に対する安全衛生対策マニュアルなど。未熟練労働者対策では、職場に様ざまな危険があることを理解させるため、労災事例とヒヤリ・ハット事例を周知から始める必要があるなどとした。
過労死など請求事業場の7割で違法長時間労働――東京労働局
2016年07月25日
過労死・過労自殺などの労災請求があった事業場の約7割で違法な時間外労働が発覚――東京労働局(渡延忠局長)は、過重労働による健康障害を発生させた事業場に対する臨検結果を取りまとめた。臨検対象の9割に当たる115事業場で何らかの労働関係法令違反があったとして、是正勧告を行っている。健康診断や医師の面接指導など、必要な健康障害防止措置を怠っている事業場も3割に上った。適切に労働時間を把握していない事業場が少なくなく、長時間労働を招く要因になっている。
歓送迎会後の死亡を労災認定――最高裁
2016年07月25日
仕事を中断して参加した歓送迎会から戻る途中に交通事故で死亡した場合に労働災害と認められるかが争われた裁判で、最高裁判所第2小法廷(小貫芳信裁判長)は、労災と認めなかった1審および控訴審判決を破棄し、不支給処分を取消す判決を言い渡した。部長の発言で歓送迎会への参加を余儀なくされたとし、業務に関連するものだったと判断している。
賃金格差の合理性立証は困難――中小団体が意見表明・同一労働同一賃金
2016年07月18日
賃金格差の合理性は立証困難――日本商工会議所(三村明夫会頭)と全国中小企業団体中央会(大村功作会長)は、厚生労働省が進めている「同一労働同一賃金」の実現に関する意見書を提出した。総論としては理解できるものの、賃金格差の合理的理由の立証責任を企業側のみに課されるとすれば、現場が「大混乱」になると指摘した。非正規従業員の賃金是正は、内部留保のある大企業では簡単だが、中小企業にとってはハードルが高いとなどする懸念も表明している。
建設業の女性活躍推進、女性技術者が2割増に――日建連アンケート
2016年07月18日
一般社団法人日本建設業連合会(中村満義会長)が実施した女性の活躍推進に関する調査で、女性の現場監督と技術者が前年に比べてそれぞれ2割程度増加していることが分かった。企業のホームページや広報誌などを通じて女性の入職を積極的に呼びかける元請企業が増えている。一方、育児期の就労を支援する時差出勤制度を自社の技術者に対して活用している企業が2割弱、自社の現場に従事する技能者の利用を許可している企業も3割にとどまるなど、働き続けるための環境づくりに課題が残っている。
36協定・違法な方法で代表者選出――三島労基署
2016年07月18日
静岡・三島労働基準監督署(清家宏造署長)は、有効な36協定を締結することなく時間外労働を行わせたとして、印刷業の東洋印刷梶i静岡県三島市)と同社総務経理課課長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで静岡地検に書類送検した。同社は36協定の限度時間を超える違法な時間外労働をさせていたことから、複数回にわたる是正勧告を受けていた。法違反を免れるため、使用者側で一方的に労働者の過半数代表を選出し、現状の時間外労働が協定の範囲内に収まるよう限度時間を設定し直した疑い。
賃金8割確保で助成率優遇――厚労省・労働移動支援助成金で
2016年07月11日
厚生労働省は、8月1日から労働移動支援助成金(再就職支援奨励金)の支給要領を改善する。職業紹介事業者が転職予定の労働者を無期・フルタイムかつ移動前賃金の80%以上を確保して再就職させた場合などに支給率を優遇するとした。ただし、あらかじめ退職勧奨や希望退職募集などの人員削減を提案していたり、解雇対象者の選定基準を設定するなど「退職コンサルティング」を実施したことが判明した場合は申請全体を支給対象外とする。
東京都など都内13団体――“健康企業宣言”推進へ協定
2016年07月11日
東京都や東京商工会議所、協会けんぽ東京支部、健保連東京連合会などの都内13団体はこのほど、「健康企業宣言」に関する協定を締結した。同宣言は、企業全体で健康づくりに取り組むことを事業主が宣言するもので、13団体が連携し、中小企業の宣言実施と健康づくりの取組みを支援するとした。協定締結団体で構成する推進協議会で支援策を検討するほか、宣言に基づいて優れた取組みを行う企業を「健康優良企業」として認定する。協会けんぽと健保組合が同じ仕組みで健康企業宣言運動に取り組むのは全国で初めて。
厚生年金・4分の3未満でも加入――東京地裁判決
2016年07月11日
労働時間の減少を理由に厚生年金保険の被保険者資格を喪失した語学学校の外国人講師が、処分取消しを求めて訴えた裁判で、東京地裁(舘内比佐志裁判長)は、原告の主張を認め同資格を回復させるよう命令した。短時間労働者の加入基準を通常の労働者のおおむね4分の3とした内かんの適法性を認めたうえで、原告の労働時間は準備時間を含めても常勤講師の4分の3に満たないが「近似」しており、しかも労働日数がほぼ常勤講師と等しかったことなどから、被保険者資格を満たすとしている。
労政審メンバーを見直しへ――塩崎厚労相・検討の場を設置
2016年07月04日
労働政策審議会のあり方を見直しへ――塩崎恭久厚生労働大臣は、「働き方改革」を安倍内閣における今後3年間の「最大のチャレンジ」と位置付けていることから、労働行政の方向性を決定する労政審の大幅見直しを進める方針だ。多様な働き方を推進するに当たって、必要な労働者からの意見が反映されていないのが現状と指摘。多様な意見がフェアに政策に反映されるようチャンネルを作り直すとした。
不当労働行為審査 「関与和解」が大幅増加――東京都労働委員会
2016年07月04日
東京都労働委員会は、平成27年における不当労働行為審査事件の取り扱い状況をまとめた。終結した事件数は139件で、約7割が和解により解決している。とくに労委が助言や仲立ちなどをして和解に至る「関与和解」が前年を20件上回る84件に達し、終結事件全体に占める割合が過去10年で最高の60.4%に上った。和解が増えたため、平均処理日数も短縮化している。「景気回復の影響によって企業における労働条件の改善がみられ、関与和解による解決が進みやすかった」(都労委事務局)としている。
首都圏唯一・川口商工会議所が監理団体に――埼玉県
2016年07月04日
埼玉・川口商工会議所(児玉洋介会頭=写真右)は、来年度からベトナム人技能実習生の受入れ事業をスタートさせる。日本の技術を身に付けたい実習生を受け入れることで国際貢献を図るとともに、建設・製造業など人手不足が深刻化する分野での労働力確保をめざす。商議所が実習生の受入れ機関となるのは全国的にも珍しく、首都圏で監理団体の認定を受けるのは同商議所が唯一のケースとなる。将来的にはベトナム以外のアジア諸国からも実習生を受け入れたい考え。
虚偽求人に罰則適用を――厚労省・検討会が報告
2016年06月27日
虚偽求人を提示した企業に罰則適用を――厚生労働省は、雇用仲介事業等のあり方に関する検討会(座長・阿部正浩中央大学教授)がこのほどまとめた報告書を明らかにした。求人・求職ルールや雇用仲介事業の改善を求めたもので、近年、社会問題となっている虚偽求人の防止対策を強化して求職者保護を図るべきなどとしている。迅速なマッチングを狙いとする職業紹介事業者間の業務提携も促進する方向である。
固定残業代の明示促進――全求協
2016年06月27日
求人情報誌や求人サイトなどの求人媒体を発行・運営する企業65社が加盟する公益社団法人全国求人情報協会(丹澤直紀理事長)は、若者雇用促進法によって求人企業に義務付けられた固定残業代に関する情報明示を促進するため、今年12月1日から適正な表示がない企業の広告掲載を拒否する方針を固めた。今後、求人企業への周知啓発を強化する。会員企業の営業担当者などを通じて明示する内容や具体例などを説明し、適正な表示を呼びかけていく。
販売職の時間短縮で指針――日本ショッピングセンター協会
2016年06月27日
日本ショッピングセンター(SC)協会(清野智会長、会員数955社)は、今後の販売職の人材確保や労働環境改善の取組みへ向けた指針を初めて打ち出した。平成27年に特別委員会を立ち上げ検討してきたもので、労働時間短縮や同協会が創設した資格制度の活用を通じ、販売職の地位向上をめざし、ひいては人材確保につなげる。併せて、外国人労働者の就労ビザの認可資格に販売職を追加するよう関係省庁に働きかけていく意向だ。
懲戒規定の明確化を――厚労省・マタハラ防止へ指針
2016年06月20日
厚生労働省は、妊娠・出産・育児休業の取得などに関するハラスメント(マタハラ)の防止策を定めた指針案を明らかにした。上司や同僚による不利益取扱いを示唆する言動や継続的な嫌がらせなどを防止するため、事業主による方針の明確化と周知・啓発、相談・苦情を受け付ける窓口の設置を求めた。マタハラを行った者に対する懲戒規定の適用について広報したり、相談・苦情処理のに備えたマニュアル作成なども盛り込んでいる。
第三次産業 全事業場で安衛方針表明へ――東京労働局
2016年06月20日
東京労働局(渡延忠局長)は、第3次産業の労働災害防止に向けた取組みを強化している。飲食店など重点業種の「全事業場における安全衛生方針の表明」を平成29年度までの目標に掲げ、指導・周知活動を徹底。このほど小売業、飲食店の本社約70社の担当者を集め、経営トップによる安衛方針の表明と、職場に潜む危険の「見える化」に取り組むよう呼びかけた。本社やエリアマネージャーによる店舗への指導強化も促した。
過労死防止へ発注者と施工業者が宣言――大船渡労働基準監督署
2016年06月20日
岩手・大船渡労働基準監督署(熊谷久署長)は、復興工事における建設業の過重労働対策に向け、発注者・施工業者らとともに会議を開催し、「震災復旧・復興工事での過重労働解消を目指す気仙宣言」を採択した。過重労働の未然防止へ協力して職場環境づくりに取り組んでいく意向を示したほか、今後、フォローアップ会合を四半期ごとに開催して具体的な解決策を検討していく。復興工事での労働者の過労死が問題視されている。
賃金基準・賞与や残業代は除外――厚労省・パートの高年適用へQ&A
2016年06月13日
厚生労働省は、今年10月から一定の条件を満たしたパートタイム労働者に対する厚生年金・健康保険の強制適用を開始するため、29項目にわたる問答集(Q&A)を作成した。適用条件の一つである月額8万8000円以上の賃金については、賞与や残業手当、家族手当などを除外するとした。日給や時間給の場合は、同様の業務に従事する者の平均月額を算出して基準とする。常態的に同基準月額を下回るときは、資格喪失させることも可能である。
社労士の面談が支配介入に――中労委再審査
2016年06月13日
中央労働委員会(諏訪康夫会長)は、労働組合員が勤務先の顧問社会保険労務士との面談の場で労働組合からの脱退を勧奨されたことが支配介入に当たるとして救済を求めた紛争で、勤務先企業の支配介入を認定した東京都労働委員会の初審に引き続き、不当労働行為と認定した。同社からの再審査申立てを棄却している。面談実施は社労士からの申し出による個人的な行為だったとの同社の主張に対して中労委は、「会社の行為というべき」と指摘。同社が同組合員への対応を社労士に相談・依頼し、面談の様子を「社員指導・面談票」として記録していたことなどを重視した。
留学生に幅広い選択肢を――関西経済同友会・提言
2016年06月13日
関西経済同友会(蔭山秀一、鈴木博之代表幹事)は、アジア諸国の人々が日本企業で働きやすい環境を整備するための提言をまとめ、厚生労働省など関係省庁に提出した。留学ビザ取得時に記載した教育カリキュラムで就職可能な職種が限定される現在の制度を見直し、留学生が日本で就職する際に幅広い選択肢を持てるよう、柔軟な就労ビザの発給を求めている。日本企業の海外進出が加速していることへの対応として、国境を越えた迅速な人事異動を確保する新たな在留資格制度の創設も訴えた。
全系統が前年比増を提示――平成29年大卒求人初任給
2016年06月06日
来春卒業見込みの大学生を対象にした企業の求人初任給を本紙が調べたところ、技術系、事務・営業系、営業系のすべての括りで前年を上回っていることが分かった。前年比で1万円超の職種もみられる流通・小売業をはじめ、多くの業種が金銭的魅力で学生の入職を誘っていることがうかがえる。ひっ迫している労働力の確保に向けた企業姿勢が鮮明となった。
違法時間外労働が5倍に――東京労働局・平成27年度司法処理
2016年06月06日
違法な長時間労働の摘発件数が前年度の5倍に――東京労働局(渡延忠局長)は、平成27年度の司法処理状況を明らかにした。時間外・休日労働協定(36協定)を結ばないまま時間外労働に従事させるなどの違法な時間外労働が前年度の4件を大きく上回る19件に上り、過去10年で最多となった。「過重労働撲滅特別対策班(かとく)を設置するなどして、過重労働防止に向けた監督指導を強化した結果」(同労働局)とみている。
全国初・是正指導後に企業名公表――千葉労働局
2016年06月06日
千葉労働局(福澤義行局長)は、1カ月1人当たり100時間を超える違法な時間外労働を複数の事業場で行わせていた棚卸代行業の潟Gイジス(本社・千葉県千葉市、従業員701人)に対して是正指導したことを公表した。厚生労働省は昨年5月、違法な長時間労働を繰り返す企業について、是正指導をした上で企業名を公表する新たな方針を決定しており、今回が初めての適用となる。同社の4事業場で違法な時間外労働を確認、1人当たりの時間外労働は1カ月で最大197時間に及ぶ。
技能実習機構・330人体制で定期実施調査――法務・厚労省「技能実習法案」
2016年05月30日
法務省と厚生労働省は、技能実習適正化法に基づいて新設する外国人技能実習機構に、労働基準行政などからの出向を含め合計330人の人員を充てる方針を明らかにした。全国に13カ所の地方事務所を置き、管理団体に対し年1回、実習実施者に3年に1回程度の頻度で実地調査を行う。実習生の低賃金労働を改善するため、実習実施者などに賃金格差について説明責任を課すほか、実習生の失踪対策も強化する方針となっている。
インターンシップの規制緩和を――日商・東商が雇用政策で意見書
2016年05月30日
日本商工会議所と東京商工会議所は、人手不足の解消と中小企業の活力向上を狙いとした「雇用・労働政策に関する意見」をまとめ、厚生労働省など関係先機関に意見書を提出した。企業の魅力発信に効果があるインターンシップの実施を促進するため、インターンシップで得た学生情報を採用活動に使用できないといった各規制の対象から中小企業を除外するよう求めた。女性が働きやすい職場環境づくりに取り組む中小企業への経済的支援も図るべきとした。
定年後再雇用の賃金引下げが違法に――東京地裁判決
2016年05月30日
定年後再雇用されたトラック運転者3人が、定年前と同じ職務にもかかわらず3割程度賃金を下げられたのは違法として定年前と同じ賃金を支払うよう長澤運輸梶i神奈川県横浜市)に求めた裁判で、東京地方裁判所(佐々木宗啓裁判長)は、賃金引下げを労働契約法第20条に違反し無効とする判決を下した。定年後再雇用の嘱託職員にも同法が適用されるとしたうえで、正社員と職務内容や配置の変更の範囲が同じ場合、特段の事情がない限り、賃金に相違を設けることは不合理としている。
無期転換ルールでモデル就業規則――厚労省が8つの企業支援策
2016年05月23日
厚生労働省は、平成30年度から労働契約法に基づく無期転換ルールが施行されるため、8項目にわたる企業支援策を打ち出した。小売業、飲食業向けにモデル就業規則を作成したほか、多様な正社員制度導入に向けたコンサルティングの実施、導入手順を紹介したハンドブックの作成、都道府県労働局への専門相談員の配置などである。無期転換ルールを知らない企業が4割を超えており、積極的な周知啓発と支援策の充実が必要となっている。
障害者採用で1人120万円――東京都が奨励金
2016年05月23日
東京都は、障害者の雇用の安定化と処遇改善を図るため、障害者を新たに正規または無期雇用で雇い入れた企業などを対象とする障害者安定雇用奨励金を創設した。雇入れ後の賃金が最低賃金を5%以上上回っていることや、長期的な育成方針を策定することなどが支給条件で、障害者1人当たり120万円(大企業は100万円)を支給する。有期雇用の障害者を無期雇用に転換した場合には、同額を支給する。
残業月80時間超に照準――大阪労働局・運営方針
2016年05月23日
大阪労働局(中沖剛局長)は、平成28年度の行政運営方針を明らかにした。長時間労働の抑制を重点項目とし、1カ月当たり80時間を超える時間外労働を行わせている事業場に対し監督指導を重点的に行うほか、届出のあった36協定において長時間労働の疑われる企業に対し自主点検を要請するとした。27年の定期監督では、雇入れ時の労働条件の明示をしていないなどの違反が多くみられたため、改めて労働基準法の基本的知識に関する集団指導を行い、労務管理体制の見直しを図る。
退職コンサルティングに規制――厚労省・指針を改正
2016年05月16日
厚生労働省は、5月下旬に職業紹介事業などの適正化に関する指針を改定する予定である。再就職支援を行う職業紹介事業が、労働者の自由な意思決定を妨げる形で退職勧奨してはならないことを事業者の責務として明記する。退職者が具体的に決定する以前に、人員削減に関するマニュアルや参考資料の提供など「退職コンサルティング」を行ってはならないとするもので、国会審議で問題となった。同行為が判明した場合、労働移動支援助成金の支給対象外とする。
自動車整備業 人材確保へ不満収集する仕組みづくりを 国交省検討会提言
2016年05月16日
国土交通省は、自動車整備人材の確保・育成に関する有識者検討会の報告書を取りまとめた。整備関係従業員の7割以上が労働環境改善に向けた不平・不満の収集態勢の整備を企業に求めていることから、自動車整備事業者の先進的な取組みとして、無記名アンケートの実施や問題解決の担当チームの設置などを推奨している。人材の定着には、社内独自の資格制度の創設や最新技術の研修を通じて、仕事のやりがいを高めることも重要とした。
技能実習 若者・女性確保へビジョン――日本空調衛生工事業協会
2016年05月16日
日本空調衛生工事業協会(野村春紀会長、会員企業209社)は、若年層技術者や女性技術者などの人材確保・育成に関する方針を示した「日空衛人材ビジョン」を初めて策定した。空調衛生工事業の魅力を伝え、労働環境の改善を図るとし、PRビデオの作成や夜間作業の削減に力を入れる。30歳代の技術者が40歳代の半分しかいないなど、このままでは高齢化が深刻となり技術継承もうまくいかなくなる懸念がある。
労働契約不継承でも解雇できずーー厚労省・事業譲渡で指針案
2016年05月02日
厚生労働省は、事業譲渡または合併に当たって会社が留意すべき事項を明らかにした指針(案)をまとめた。企業のM&Aが活発化するなか、適切な労働契約の承継につなげ、労使紛争の防止を図る。事業譲渡の場合、労働者が労働契約承継を同意しなかったことのみでは解雇できないため、譲受会社の概要や労働条件の変更について十分に説明し、同意を経る必要がある。合併では、合併前の労働契約が包括的に承継されるとした。
外国人人材の活用が鍵――中小企業白書
2016年05月02日
中小企業庁は、2016年版中小企業白書を公表した。海外展開を成功させるため、海外展開に対応できる日本人の確保・育成に注力するだけではなく、外国人などの多様な人材を活用するよう提案している。外国人を雇用している企業は雇用していない企業に比べて、売上高や売上高経常利益率が高い傾向にある。人材確保・育成のほか、海外展開のビジョン・計画の明確化、段階的な軌道修正も重要になると指摘した。
技能実習 割増賃金支払わず送検――新庄労基署
2016年05月02日
山形・新庄労働基準監督署(千葉信浩署長)は、中国人技能実習生10人に時間外および休日労働をさせたにもかかわらず、所定の割増賃金を支払わなかったとして、縫製業の叶V庄オオタニット(山形県新庄市)と同社代表取締役を労働基準法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)違反などの疑いで山形地検に書類送検した。パスポートや預金通帳を同社が保管していたため、実習生は容易に離職できない状況にあった。実習生による同労基署への申告で発覚している。
配偶者手当の縮小・廃止を――厚労省検討会が報告案
2016年04月25日
厚生労働省は、多くの企業が支給している配偶者手当のあり方を見直すべきであるとする検討会報告書(案)を明らかにした。日本型雇用システムの形成とともに定着した配偶者手当だが、急速な少子高齢化社会に突入し、存在意義が後退していると強調。「就業調整」を防止して、女性の能力を発揮できる環境整備が求められるとした。配偶者手当の縮小・廃止に当たっては、賃金原資の維持、丁寧な労使協議が不可欠としている 。
過重労働撲滅へ監督強化――東京労働局28年度方針
2016年04月25日
東京労働局(渡延忠局長)は、平成28年度の行政運営方針を明らかにした。長時間労働の抑制と過重労働による健康障害防止を重点事項とし、監督指導を強化する。監督対象を拡大し、月80時間超の時間外労働を確認したすべての事業場と、労災請求があった事業場に対する重点的な監督指導を実施する。昨年9月施行の改正労働者派遣法の遵守に向けた指導にも注力する。派遣先に対する個別指導を増やすとともに、定期的な集団指導を展開する方針だ 。
保健衛生業の約9割に違反――大阪労働局・平成27年監督結果
2016年04月25日
大坂労働局(中沖剛局長)は、平成27年に実施した定期監督結果を明らかにした。保健衛生業の約9割で何らかの違反がみつかったほか、接客娯楽業、製造業でも違反率が8割を超えている。教育・研究業と金融広告業では違反率が大幅に増加した。「ブラック企業」の存在が周知されたことで、これらの業種に従事する労働者が自社の労働環境に疑問を持ち始めたのが違反率増加につながったとみている。違反項目では、労働時間に関するものがめだった。
「成年後見制度利用促進法」が衆院本会議で可決・成立
2016年04月18日
成年後見制度の利用を促す「成年後見制度利用促進法」が、衆院本会議で可決、成立した。同法では、政府に対して後見人の育成や制度の周知徹底のための法整備を求めており、また、「成年後見 制度利用促進会議」を設置し、制度改善の方向性を示す基本計画を策定することも規定された。
就職・採用活動の「早期化傾向」が鮮明に
2016年04月18日
2017年春入社の大学生・大学院生の4月1日時点における就職内定率・内々定率は11.8%(前年同期比4.7ポイント増)となり、依然として就職・採用活動の早期化が進んでいることが、株式会社ディスコの調査で明らかになった。
労働基準監督署 下請けいじめの疑いを公取などに通報へ
2016年04月18日
厚生労働省は、労働基準監督署が事業所における長時間労働を確認し、それが親事業者からの「下請けいじめ」が原因として疑われる場合、下請け業者の意向を確認したうえで中小企業庁や公正取引委員会への通報を行う方針を明らかにした。公取が違反行為の確認・改善指導を行い、悪質な場合は会社名や違反内容の公表を行う。長時間労働改善のため、政府が5月にまとめる予定の「ニッポン一億総活躍プラン」に盛り込み、2016年度中に開始する考え。
回収不能な公的年金保険料・税金が年1.3兆円
2016年04月11日
国民が支払う公的年金の保険料や税金のうち、政府が徴収を断念して回収不能になっている金額が年間約1.3兆円にも及ぶことがわかった。全体のうち約8,000億円を国民年金保険料が占めており、今後、政府は徴収を強化する考え。
「労働移動支援助成金」利用効果出ず 17%が未就職
2016年04月11日
厚生労働省は、「労働移動支援助成金」を利用して2014年度に退職した人のうち、今年2月末時点における未就職者が17.4%だったとする調査結果を明らかにした。また、転職できた人の賃金水準は転職前の74.4%に下がっていた。同省は「一般的な転職事例と大きな差異が見られない」として制度を改善する方針を示した。
「同一労働同一賃金」提言の原案が明らかに
2016年04月11日
自民党が政府に提出予定の「同一労働同一賃金」に関する提言の原案が明らかになった。非正規労働者の賃金について正社員との格差を欧州並みにすることや、パート労働者の定期昇給を正社員並みにすることのほか、手当・福利厚生の格差についても是正すべきとし、最低賃金は2020年頃までに全国平均1,000円にする必要があるとしている。
高収入者の負担増を検討 2018年度介護保険制度見直し
2016年04月04日
厚生労働省は、介護保険財政の悪化に歯止めをかけるため、大企業の社員らの保険料を引き上げ、さらに一定以上の収入がある高齢者の自己負担の上限を引き上げる検討を始めた。介護保険部会において改革案を取りまとめて来年の通常国会に関連法案を提出し、2018年4月の介護報酬改定時の施行を目指す。
「改正雇用保険法」が成立 介護離職ゼロを目指す
2016年04月04日
仕事と介護の両立を目指す対策などを盛り込んだ「改正雇用保険法」や「改正育児・介護休業法」など関連6法が参院本会議で可決、成立した。8月1日より介護休業時の給付金が休業前賃金の67%に引き上げられる。また、来年1月1日より介護休業が3回まで分割取得可能となる。
介護職員の平均月給28.7万円 処遇改善加算で1.3万円増
2016年04月04日
厚生労働省は、2015年4月の介護報酬改定で処遇改善加算が拡充された結果、介護職員の平均給与が1.3万円増加して28.7万円となったとする調査結果を発表した。一方、ベアを実施した介護施設は17.7%にとどまり、抜本的な賃金水準の引上げには至って いないことも明らかとなった。
是正指導に伴う残業代支給 対象従業員が過去最多
2016年03月28日
厚生労働省は、2014年度にサービス残業で是正指導を受けた企業が未払残業代を支給した従業員が20万3,507人となり、過去最多となったことがわかった。100万円以上の残業代を支払った企業は前年度より88社減の1,329社だったが、支払われた未払い残業代は約19億円増の142億4,576万円だった。従業員の多い企業が労務管理システムの不備により残業代の一部を一律に支払っていなかったことなどが、全体の人数を押し上げた。
「残業80時間」で労基署立入り調査の対象に
2016年03月28日
政府は、労働基準監督官の立入り調査について、1カ月の残業時間の基準の引下げ(100時間→80時間)を検討していることを明らかにした。長時間労働に歯止めをかけるために指導を強化し、子育て中の女性や高齢者が働きやすい環境を整えることがねらい。これに伴う対象者は300万人(2.7倍)に拡がることが予想される。法改正による規制強化などは見送る方向。
「労働移動支援助成金」支給内容見直し 厚労省が検討開始
2016年03月28日
労働移動支援助成金に絡み人材会社がリストラ支援等を行っていた問題を受け、厚生労働省は、同助成金の大企業への支給内容の見直しの検討に入った。今後、「職業紹介事業者への再就職支援委託時に支給される助成額(10万円)の削減」や「就職実現時に支給される委託費用助成に係る助成率の引下げ」等について検討が行われる見通し。
再就職先を探させる業務命令は不適切 厚労省が初通達
2016年03月22日
厚生労働省は、従来の「自由な意思決定を妨げる退職勧奨は違法の場合がある」との表現からより踏み込んで、「自分の再就職先を探させる業務命令は労働者保護の観点から不適切」とする初の通達を、近く全国の労働局に出す方針を示した。通達とともに配布するパンフレットには、追い出し部屋の設置が違法な制度と判断された裁判例も紹介される。
マイナンバー利用で育児手続き一本化の仕組み 来夏導入を検討
2016年03月22日
政府は、マイナンバーの活用により子育てに関する手続きを一元化する検討会の初会合を開いた。児童手当の手続きや保育所の利用申請、乳幼児の予防接種のスケジュール管理などを、2017年から運用が開始されるマイナンバーの個人向けサイト「マイナポータル」で可能にする。今年7月下旬を目途に結論をとりまとめ、2017年7月以降の運用を目指す。
過労で自殺 出向元の賠償責任を認める初判決
2016年03月22日
IT関連会社から子会社の食品会社に出向中の長男が自殺したのは過重労働が原因だとして、男性の遺族が出向元と出向先、両社を束ねる社長を相手取り約1億円の損害賠償を求めていた訴訟で、東京地裁は自殺との因果関係を認め、約6,000万円の支払いを命じる判決を下した。弁護団によると出向元の賠償責任を認めた判決は初めてとのこと。
外国人実習生の失踪が過去最多に
2016年03月11日
2015年に日本で失踪した外国人技能実習生が過去最多の5,803人に上ったことが法務省の調べでわかった。失踪者が多かったのは中国人(3,116人)とベトナム人(1,705人)で、賃金不払いなどの不正行為を指摘された受入れ先企業・団体も5年連続で増加している、政府は昨年、実習先の監視を強化する「技能実習適正実施・実習生保護法案」を提出、早期成立を目指している。
「介護職員等処遇改善法案」が審議入り
2016年03月11日
5野党が議員立法で提出した「介護職員等処遇改善法案」が国会で審議入りした。介護事業所や障害福祉事業所で働く職員の賃金を1人当たり月6,000円〜1万円引き上げる内容を盛り込んでいる。処遇の改善により人材確保をしやすくするのが狙い。
「会社員の副業促進」を要請へ 政府諮問会議民間議員
2016年03月11日
政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)の民間議員は、会社員の副業を促進するよう政府と経済界に要請を行う方針を示した。労働力不足と雇用慣行の変化が進む中で積極的に副業を促進すべきとし、企業には就業規定の見直しなどを働きかけ、政府には副業を想定した雇用保険制度の見直しなど労働関連ルールの整備を促す。
複数の人材会社が退職勧奨を指南
2016年03月07日
国が人材会社24社を対象に緊急調査を実施し、リストラ対象者との面談を担当する社員向けに研修を実施したり、退職勧奨マニュアルを提供したりするなど、退職勧奨を指南する会社が複数存在することがわかった。この問題をめぐっては、王子ホールディングスが子会社のリストラについて「労働移動支援助成金」を受給し、再就職支援事業を受託したテンプホールディングスの子会社がリストラを支援していたことが問題視されていた。厚生労働省は同助成金の支給要件の厳格化を検討するとしている。
就労経験のある女性の約3割がセクハラ被害
2016年03月07日
厚生労働省がセクハラ等に関する初の実態調査を実施し、就労経験のある女性のうちセクハラ被害を受けたと答えた人が28.7%に上ったことがわかった。セクハラの内容で多かったのは「容姿や年齢、身体的特徴について話題にされた」(53.8%)や「不必要に身体に触られた」(40.1%)などで、女性の対応で最も多かったのは「我慢した、特に何もしなかった」(63.4%)だった。同省は来年度、全国の47労働局に相談窓口を新設し、企業への行政指導や啓発を強化するとしている。
有給休暇の取得促進へ官民が目標
2016年03月07日
経団連は、政府の成長戦略に協力する観光支援策の一環として、労働者が休日に出かけやすくするため年次有給休暇の1人当たり消化日数を3日増やす方針を明らかにした。加盟企業などに消化率向上を呼びかけ、休日と休日の合間に休みをとったり週末の休みに有休をあわせて取得したりすることなどを促す。また、文部科学省は親子で休みを取って旅行しやすくするため、各小中学校がそれぞれの判断で休日を柔軟に設定できるように通達を出す。官民による有休取得向上策で、旅行消費の喚起を促す。
2020年までに「短時間正社員制度」導入企業を2倍に
2016年02月29日
厚生労働省は、所定労働時間が正社員よりも短い「短時間正社員」を導入する企業を増やすための方策を明らかにした。導入企業の割合を2020年までに29%(2014年10月時点:14.8%)とする数値目標を設け、企業が制度を導入しやすくするため、就業規則のひな型を作成したり、企業の導入実例をまとめたりする。
「法人番号」活用で社会保険未加入企業を特定へ
2016年02月29日
厚生労働省は、社会保険未加入企業をなくすため、今年4月から法人番号を活用する方針を明らかにした。2017年度末までにすべての未加入企業を特定して悪質な企業には立入り検査を実施し、強制加入させる方針。現在、未加入の疑いのある企業は約79万社とされ
「同一労働同一賃金」でガイドライン策定、法改正へ
2016年02月29日
安倍首相は、正規・非正規の雇用形態の違いにより差を設けず、同じ仕事には同じ賃金を支払う「同一労働同一賃金」の実現に向け、不合理な賃金格差の事例を示したガイドラインを策定することを表明した。また、パートタイム労働法や労働者派遣法、労働契約法の改正も検討するとしている。
厚労省がハラスメントの相談窓口を一本化へ
2016年02月22日
厚生労働省は、関連する法律が異なるため現在は別々の部署が担当している「マタハラ」「セクハラ」「パワハラ」などハラスメント(嫌がらせ)に対応する相談窓口を、2016年度から「雇用環境・均等部(室)」に一本化し、全国47労働局に新設する方針を明らかにした。
正社員数が8年ぶりに増加
2016年02月22日
総務省が2015年の「労働力調査」を発表し、正社員数が8年ぶりに増加したことがわかった。新たに働き始める女性や高齢者が増えたほか、パートやアルバイトから正社員に転換するケースも多かった。雇用者数は、正社員が前年比26万人、非正規社員が同18人増加した。増加数で正社員が非正規社員を上回ったのは21年ぶり。
「同一労働同一賃金」実現に向け法改正検討へ
2016年02月22日
安倍総理大臣は、「同一労働同一賃金」(同じ仕事に対しては同じ賃金を支払うこと)を実現させるため、労働契約法、パート労働法、労働者派遣法の3法について改正を検討していく方針を示した。5月にまとめる予定の「1億総活躍社会に向けた中長期計画」に方向性を盛り込む考え。
バス事業者監査業務効率化のための仕組み導入 国交省方針
2016年02月15日
長野県でのスキーツアーバス事故を受け、国土交通省は、監査の実効性を高めるための方針を示した。監査業務の効率化を目的として、バス事業者に対し監査に必要な書類をリスト化して一定の場所に保管することを義務付ける。また、監査で法令違反が見つかった場合に改善状況を約30日以内に報告させる仕組みを導入して、行政処分までの時間短縮を図る。
第2子以降の児童扶養手当加算額が最大2倍に
2016年02月15日
政府は、ひとり親家庭に支給する児童扶養手当について、第2子以降の加算額を増やすことなどを盛り込んだ児童扶養手当法改正案を閣議決定した。2016年12月支給分から、所得に応じて第2子加算額を最大1万円(現在5,000円)、第3子以降の加算額を同6,000円(現在3,000円)に拡充する。
2016年度診療報酬決定 中医協が答申
2016年02月15日
2016年度の診療報酬改定について、中央社会保険医療協議会(中医協)が厚生労働大臣に答申を行った。「かかりつけ薬剤師」の仕組みの新設や在宅医療推進や退院支援に積極的に取り組む病院への加算増など、「地域包括ケアシステム」の実現を誘導しつつ中長期的に医療費抑制に結び付くと期待される項目について報酬が上積みされている。
年金相談業務改善のため事前予約制を導入
2016年02月08日
を原則事前予約制にすることを明らかにした。相談業務の待ち時間解消がねらいであり10月をめどに開始する。このほか、離島や山間地でのテレビ電話の導入や年金事務所の分室(サテライト)の設置を2017年秋に予定している。
2016年度 協会けんぽ保険料率は据え置き
2016年02月08日
協会けんぽは、2016年度の平均保険料率を10%(労使折半)に据え置くことを決定した。都道府県別の保険料率は、新潟県の9.79%が最も低く、佐賀県の10.33%が最も高い。
2015年の有効求人倍率1.20倍 24年ぶりの高水準
2016年02月08日
2015年の有効求人倍率(平均)は1.20倍(前年比0.11ポイント増)だったことが厚生労働省の発表で明らかになった。人手不足を背景に1991年(1.40倍)以来、24年ぶりの高水準となった。総務省が同日発表した完全失業率(速報値)は3.4%(同0.2ポイント減)で、1997年以来、18年ぶりの低い水準だった。
がん患者の退職防止に向け指針策定へ
2016年02月01日
厚生労働省は、がん患者が仕事と治療を両立できるよう、医師が仕事内容を把握し、短時間勤務などについて企業側に配慮を求める仕組み作りを検討する。現在、がんと診断された後に退職する人は3割超。同省は今年2月にも指針を示す考え。
企業の個人情報活用に新指針作成へ
2016年02月01日
政府は、企業が個人情報を活用するための指針を策定し、新たな商品やサービスの開発を後押しする方針を示した。匿名加工したデータは本人の同意がなくても、住所は都道府県まで、生年月日は誕生年までであれば他社へ提供することができるとし、ビッグデータ関連産業の育成とプライバシー保護とを両立するねらい。
企業内保育所の助成条件の緩和を検討 政府
2016年02月01日
政府が「子ども・子育て会議」を開催し、社員向けの保育所を整備しやすくするための新たな助成計画を示した。新設の企業内保育所に対して、一定数の保育士を配置するなどの条件を満たした場合に地域の子どもを受け入れなくても整備費や運営費、テナント賃料を補助できるようにする。2017年度から実施する予定。
厚生年金 故意の加入逃れに刑事告発を検討
2016年01月25日
塩崎厚生労働大臣は、厚生年金への加入逃れをしている事業所への立入り検査を強化し、悪質な事業主については刑事告発を検討する方針を明らかにした。刑事告発はこれまでも法律上は可能だったが、実施した例はなかった。加入逃れの可能性のある約79万事業所について、すでに厚生労働省・日本年金機構による調査が行われている。
定年延長と均等待遇の推進で有識者会議立上げ 厚労省
2016年01月25日
厚生労働省は、1月中にも「定年延長」や「均等待遇」を柱とした有識者検討会を立ち上げる方針を示した。具体的には、企業が定年を延長した場合の補助金を手厚くすることや、正規・非正規労働者の格差是正を図る案が出ており、3月をめどに報告書をまとめる考え。
国民年金保険料を100円程度引上げ
2016年01月25日
厚生労働省は、自営業やパートで働く女性の出産に際して産前・産後の保険料を免除する制度の財源に充てるため、2019年度から国民年金保険料を月額100円程度引き上げる方針を示した。3月にも国民年金法改正案を提出する見込み。国民年金保険料は2017年度まで毎年引上げられ、それ以降は固定されることになっていたが上乗せの負担となる。
「労働基準法改正案」今国会での提出見送りへ
2016年01月18日
政府・与党は、労働時間ではなく成果に対して賃金を払う「脱時間給」 制度などを盛り込んだ労働基準法改正案について、今通常国会での提出を見送り、秋以降に先送りする検討に入った。昨年の通常国会からの継続審議となるが、野党の反発が強く夏の参院選を控えての会期延長は難しいため、成立を先送りにする案が出ている。
外国人技能実習 監督組織新設で受入れ企業に届出義務化へ
2016年01月18日
厚生労働省と法務省は、外国人の技能実習制度を見直し、2016年内にも監督組織として「外国人技能実習機構」を設け、受入れ企業に は届出を義務付ける方針を示した。機構には実習生を受け入れる企業の抜打ち検査をする権限を持たせる。賃金水準などについて日本人と同等以上の待遇を求め、違反すれば罰金や行政処分の対象とする。また、今回の制度改正に合わせ、従来の製造業や建設業などに加えて介護事業も対象業種に加える方針。
厚生年金未加入問題で79万事業所調査へ
2016年01月18日
政府が閣議決定した答弁書で、厚生年金の加入資格があるにもかか わらず未加入となっている人が約200万人に上るとの推計が明らか になった。年代別では20代:71万人、30代:52万人、40代:44万人、50代:35万人となっている。厚生労働省は、加入逃れの疑いがある約79万事業所に対し、従業員数や労働時間を尋ねる調査票を送って緊急調査を行い、加入対象と判明すれば重点的に指導するとしている。
マイナンバー通知カード 未配達558万世帯分
2016年01月12日
マイナンバー制度の運用が1月からスタートし、自治体の窓口での「個人番号カード」の交付も始まった。一方、日本郵便は、昨年10月から配達が始まった「通知カード」について、配達時に不在だったり、実際に住んでいなかったりして手渡しできなかった558万世帯分(全体の約1割)を発行元の市区町村に返したと発表した。総務省は、通知カードが手元になくてもマイナンバーが記載された住民票の発行などで対応できるため、「制度全体に支障はない」としている。
高齢者雇用の起業家に助成へ 政府案
2016年01月12日
政府は、60歳以上で起業した事業主を対象に、高齢者を複数雇用すれば200 万円を上限に実費の3分の2、40〜59歳の場合であれば150万円を上限に実費の半額を助成する仕組みを今年4月にも設ける案を明らかにした。60歳以上の高齢者を2人以上雇うか、40〜59歳の中高年者を3人以上雇うことを条件とし、雇用後に1回だけ支給する方針。2016年予算成立にあわせ、厚生労働省が省令を改正する考え。
障害年金受給者の賃金 半数が年50万円未満
2016年01月12日
厚生労働省がまとめた調査で、障害年金を受給しながら仕事をしている人の半数近くは、年間の賃金が50万円に満たないことが明らかになった。調査は障害年金の受給者約194万人のうち2万3,000人を対象に実施。就業している人の割合が27.6%、そのうち就業による収入が年200万円未満の人が81.1%、50万円未満の人が47.5%に上った。
2016年度の年金額は据置きへ 厚労省方針
2016年01月05日
2016年度の年金支給額が今年度と同じになる見通しとなった。年金の支給額は物価や賃金の動向に応じて見直されるが、厚生労働省によると、今年10月までの物価上昇率を通年に換算するとプラス0.8%で、賃金上昇率はマイナス0.2%。物価がプラスでも賃金がマイナスだと改定率はゼロにするルールがあるため、来年度予算案で改定率はゼロとされた。
通知カードでフリガナ間違いが相次ぐ
2016年01月05日
マイナンバーの通知カードで、氏名のフリガナが違うという苦情が自治体に相次いでいることがわかった。誤記載されたのは、身分証明書などとして使えるICチップ入り「個人番号カード」の交付申請書。原因は、数十年前に住民基本台帳を電子化した際の誤入力。総務省は「誤りがあれば自治体に修正を求めてほしい」とする一方、「マイナンバーの利用に不都合はない」と説明している。
厚年加入資格あるのに国年加入が約200万人 厚労省推計
2016年01月05日
厚生労働省は、厚生年金の加入資格があるにもかかわらず国民年金に加入している人が約200万人いるとする推計結果を発表した。昨年10月から今年3月にかけて約6万2,000人を対象に調査を実施し、約2万3,000人から回答を得ていた。同省では、雇用主が厚生年金の加入逃れをしているケースがあるとみている。
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社会保険労務士法人 大和総合労務事務所 愛知県中部建設業福祉協会